Infinity change

40代で4人の子持ち、それでも会社を辞めたい!

世の中の子持ち様批判について、子供4人育てている僕から見た景色

ここ最近話題になっていることに

 

「子持ち様」

 

というワードがあります。

 

子持ち様が会社を休んだとか、子持ち様が早退したとか、子供を育てている会社の同僚に対する批判的な感情です。

 

そもそも昔に比べると結婚する人も少なくなってきていて、さらに子供を育てている絶対数も減っています。

 

そして、SNSの影響もあってか、こういった意見が表面化してきたのです。

 

子供を育てていると、さまざまなハプニングが起こりえます。

 

僕の場合は出産の時から波瀾万丈でした。二番目の子の時です。

 

急に妻が切迫早産と言われて、出産2ヶ月前なのに、今すぐ入院しないとダメだ!と。

 

お医者さんに言われて途方に迷ったことがあります。その日は日曜日でどうしよう・・。と。

 

と、いうのも上の子はその時保育園に通っていましたが、僕の出勤時間だと保育園に預け入れる時間が合わない。

 

保育園って、早い時間で7時半くらいから預け入れられるんですけど、僕は出勤がもっと早かったのでダメだと。

 

このことを会社に相談したら、出勤を少し遅らせて良いといってもらい甘えさせてもらいました。

 

そして三番目の子が生まれた時。この子は先天的な障害を心臓に背負って生まれてきてしまいました。

 

無事に出産をして今回は大丈夫だったねと、妻とほっとしていたら、自分たちの子供だけいつまで経っても先生の部屋から帰ってこないんです。

 

ちょっと血中酸素が薄いということで、様子を見させてくれと。

 

その後会社に出勤して、3時頃に急に病院から電話がかかってきました。

 

何事かというと、心肺機能に異常があるようで、長野県にある子供専用の病院に移送しなければいけないと。

 

もうこの時点で大パニックです。とにかく妻はまだ入院中なので、親が来てもらわないと困るということで、これまた会社に相談。

 

上司や先輩がその日の残りの仕事をカバーするから、今から行ってきなさいと。

 

こちらも会社のみなさんに甘える形で、長野県の県立子供病院へいったんです。

 

と、予期せぬハプニングだらけです。生まれてからも、あなたの子供が轢き逃げにあって、今救急車を呼びました!

 

などと全く知らない人から電話があって、飛んで行ったこともありました。

 

子供って、四六時中手元にいるわけでもないので、何かがあったらすぐに呼び出しをくらいます。

 

このため、40代の僕が子育てをしていた20年前っていうのは、夫婦共働きでも一人は正社員。

パートナーはパートなどをして、すぐに子供に対応できるスタイルがほとんどでした。

 

パートやアルバイトを軽視しているわけでは決してないんですけど、何かがあった時に正社員の人間よりも早退しやすい空気がその時代にはあったんです。

 

多分、僕の子育てハプニングは子供が4人もいるので、人より数倍多かったし、まだまだ起こっています。

 

子供を育てていない人からすれば、

 

「またあいつ早退か・・」

「子供を理由に休めていいよな・・」

 

という感情を抱かれてもしょうがないかなとも思います。

 

僕も子供が手のかかる時などは、もう一杯一杯でした。

 

それこそ子供がいない同僚などが、大型連休に

 

「北海道に行ってきた!」

「沖縄に行ってきた!」

 

と、お土産を持ってきてくれると、すごく羨ましかったです。

 

子供がいると、自分の時間っていうのはとても制限されてきます。制限されないで上手くやってる人もいるかもしれませんけど。

 

大多数の人は、自分の時間のほとんどを子供にかけないと回らない。

 

ボーナスでバイク買っちゃった!なんていう同僚の声も非常に羨ましかったです。

 

こちらは生活費を捻出するのに精一杯で、レジャー費に回す余裕なんか一切ありませんでした。

 

多くの子育て世代が、ギリギリの収入の中、いっぱいいっぱいになりながら毎日過ごしているんです。

 

こういうネガティブなことを書くと、やっぱり子供なんかいらないや!と思う人も出てくるでしょう。

 

ただ、子供はそれ以上の感動を与えてくれるものだし、唯一無二の存在です。

 

保育園の卒園式に出た時のこと。息子が

 

「警察官になりたいです!パパとママを守りたい!」

 

と、スピーチした時には号泣です。赤ちゃんだった彼が、そんなことを言えるように育っただなと。

 

周りの親御さんを見ても皆さん号泣。苦労をして育ててきて、それが報われた瞬間だったからです。

 

できなかったことができるようになっていく子供たち。親が具合悪い時は心配してくれる子供たち。

 

子育ては自分を消費していきますが、それと同じかそれ以上の対価として、素晴らしい経験と感動を与えてくれます。

 

何より自分の家族がそこに存在してくれる。これって、重要だと思うんですよね。

 

子供を4人育ててきている僕からすると、子持ち様批判は重々承知しています。

 

ただ、子供を育てている人って、もう毎日がいっぱいいっぱいなので。中にはわらをもすがる人がいるくらい。そのくらい大変です。

 

そして、日本は少子化で人口が逆ピラミッドになってきています。もし、次の世代が生まれてこなければ、どうでしょう?

 

自分の子供がいなくても老後はお金を払えば、自分の身の回りの世話をしてもらえる。

 

そう思ってるでしょう?

 

僕の妻って、介護のヘルパーさんをしていますが、現状でヘルパーが全く足りてないです。

 

行くお宅の中には悲惨な状況になっている家もたくさんあるようで、そのほとんどは独居老人。

 

こんな状況がもっと増えていって、支える人間が先細りしていくと、サービスを受けようと思ってもそれに見合う対価を払わないといけない。

 

人数が足りないのなら、そのサービスに対する対価が値上がりしていくことになります。

 

子供を育てていない人も、自分の未来を支える人材に目を向けてほしいなと。

 

あなた方が年老いて、動けなくなったとしても、皆さんが手を差し伸べてくれ育て上げた子供達が、フォローしていける社会になると。

 

自分は誰の世話にもならず一生を終えるからいいんだ。

 

とは寂しいですよね。人間生きていれば誰かしらと関わりを持って生きていきます。

 

子持ち様はそういった次世代にバトンをつなぐ、仕事をしていると僕は思ってます。

 

それぞれ当事者にならないとわからないところはあるでしょうけどね。

 

僕も子育て折り返しを過ぎてみて、同僚が子供の都合で仕事に穴をあけられると、フォローするに必死で、

 

正直なところ

 

うわー、まじかー

 

と思ってしまうこともありますけどね。

 

要するに最終的には自分が可愛いところがあるので、みんなが楽にできる社会にもっと進んでほしいです。